2024年12月19日木曜日

チーズ作りで使われるリネンス菌(細菌)は枯草菌の仲間ではありません!


NPO法人カビ相談センターの会報「かびと生活」に輸入チーズ専門店の方が、

フランスでは エポワズ、マンステール、リヴァロ などがよく知られています。外皮が赤目のレンガ色をしていて、少し粘り気のある香りの強いチーズです。これらは納豆菌の仲間だと言われているリネンス菌(バクテリア)によって熟成されるチーズです。

と書かれていた(かびと生活 8巻 20-23頁 2015年)。

以下に示すようにリネンス菌は枯草菌の仲間ではありません

Domain: Bacteria

Phylum: Bacillota

Class:     Bacilli

Order:    Caryophanales

Family:   Bacillaceae

Genus:   Bacillus Cohn


Domain: Bacteria

Phylum: Actinomycetota

Class:     Actinomycetia

Order:    Micrococcales

Family:   Brevibacteriaceae

Genus:   Brevibacterium 


この記事を見てなぜこのような誤解が生じたか興味を持ち、少し調べてみたがわからず仕舞いであった。

最近改めてリネンス菌をWEB上で検索したところ、リネンス菌を枯草菌の仲間としている記事が以下のようにヒットしてきた。

 

表面を塩水やお酒で洗いながら熟成させるチーズです。納豆菌の仲間である「リネンス菌」が独特な風味、香りをつくりだしますが、中身はしっとり深い味わい。通向きのチーズともいえます。

 

さてウォッシュチーズを語るのに欠かせないのが、その独特な"匂い"ですね。調べてみると納豆の匂いだったり、脱ぎたての靴下のにおいだったりと散々な言われようですが、実際リネンス菌は納豆菌の遠い親戚のような菌なので、あながち間違ってはなかったり...

 

塩水で2日おきに表面を洗って熟成したチーズです。表面のオレンジ色はリネンス菌という細菌がつくことで現れる色です。このリネンス菌は枯草菌の一種です。そのためチーズは独特の匂いとむちっとした柔らかさが出ます。しっかりと塩味をつけています。リネンス菌は蛋白分解力が強いので、美味しいピークは短めです。工房では美味しいピークに出荷しますので、すぐにお召しあがりください。

 

ウォッシュチーズの特徴は強烈な臭いですが、これはリネンス菌が外皮のタンパク質を分解することが原因です。実はリネンス菌は納豆菌と同種とされており、活性化することで臭いだけでなく風味を作り出します。そのため食べてみると、味はとてもマイルドです。

 

(3) ウオッシュタイプ 表皮にリネンス菌という微生物を付け、熟成させるものを言います。リネンス菌は塩分濃度の い場所を好む菌で、納豆菌と同じ種類に属します

 

名前のとおり、表面を塩水やお酒で洗いながら熟成させていくチーズで、匂いも強烈なものが多いのが特徴ですが、近年では匂いも味もマイルドなタイプも造られています。 オレンジがかった表皮は「リネンス菌」という納豆菌と同じ枯草菌の一種によるもので、表皮も洗う回数によって、ベタベタしたものから乾いたものまで様々です。 また、表皮に強烈な匂いがしても、中身は意外に優しいものもあり、決して匂いと味わいが比例しているわけではありません。とはいえ、通好みなチーズが多いのもこのタイプです

 

ウォッシュタイプは日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、塩水や地酒で表面の雑菌を洗いながら作るチーズで、匂いが強く独特の風味があるチーズです。現在ではBrevibacterium linens(リネンス菌)という菌を添加して作られることも多くなっています。その土地で作られる地酒で表面を洗って作るというのが特徴です。何故そのようなことをするかと言うと、簡単に言うとアルコール殺菌です。ワイン、ビール、ブランデーなどで表皮を洗い、リネンス菌の生育をコントロールします(塩水なども使われます)。リネンス菌は納豆菌の仲間で放っておくと臭くなるからです。いずれにしても癖が強いので初心者向けではありません。通が楽しむチーズと言えるでしょう。

 

日本ではあまり一般的ではありませんが、エポワスやポン・レヴェックが有名です。白カビ、青カビタイプのように見た目からカビに覆われているということはありませんが、実は表面を洗いながら熟成させるので湿気を好むリネンス菌(ブレビバクテリウム・リネンス)が繁殖し、独特の風味が生まれます。このリネンス菌は納豆菌の親戚のような菌で、増えすぎると納豆のような匂いがしてしまうとのこと。これを防ぐためにも定期的に洗ってやる必要があるのです。


表面にリネンス菌を繁殖させることで熟成させますが、納豆菌と同じ種類の菌なので強烈な匂いが特徴です。


このテクスチャーはリネンス菌が生み出す発酵作用ですとかチーズの教科書にはサラッと書いてあったりするんだけど、このリネンス菌(Brevibacterium inens)ってのは、枯草菌(こそうきん)というカテゴリに入るバクテリア。もうここまで書いて分かる人もいると思うけど、これは納豆菌の仲間なのだよ(ちなみに化粧も落とさずシャワーも浴びずぶっ倒れて寝た後に、もし野生のヒツジみたいなニオイがしてきたらそれは、このリネンス菌の仲間がつくったものなのだよ)。

きちんと調べずに孫引きですますのは止めましょう!

 

2023年12月14日木曜日

2023年2月11日土曜日

ももんが』の平成15年5月号で

 ももんが』の平成15年5月号で


「父の政治観」『ももんが』2002年12月号所収。

2023年1月24日火曜日

Mycotaxon 誌が休刊へ

編集長が病気のため退任、1年かけて新編集長を探す。

Please note: Mycotaxon 137(3) and 137(4) are delayed due to health issues. The issues are forthcoming, and we ask for your kind patience as our editor finalizes these papers.

We have made the tough decision to put Mycotaxon on HIATUS for the remainder of 2023. During this time we will be looking for a new editorial team. More information will be provided when we have news. In the meantime, if you have any questions, please contact us at mycotaxon.hiatus@gmail.com.


Mycotaxon 誌がこのまま菌学の世界から消え去ってしまわないことを願っているが、Mycotaxon 誌は静かに菌学の世界から去ってゆくことになってしまうだろう。

北大教授 アイヌ民族に対する不適切投稿

 北海道大学総長の声明を受けて、再度、貴大学と境信哉教授に申し入れをします|C.R.A.C.NORTH|note


境信哉教授のヘイトスピーチと陰謀論の資料

2023年1月23日月曜日

徳仁親王 著 テムズとともに



 南部古書会館の古書展で、均一本棚から拾い上げた一冊。

密林では最安値19,770円で出品されていた。

2023年1月13日金曜日

除菌から助菌へ

 東都生活協同組合の機関紙 東都生協だよりdMOGMOG  No. 463 2023年1月号


MOGMOG レポート 「除菌から助菌へ」学習会 の報告記事

10月18日 田無北ブロック