死後、レコードに関してはタレントのタモリがすべて引き取ったが、蔵書は散逸したようだ。『ブルータス《本の特集》(1980年11月1日)』には夫人である梅子さんの話が掲載されている。
あの人が亡くなってから色々整理して今はこの部屋と書庫専用の部屋と2部屋になっています。(略)亡くなった後、何人か本の整理を申し出てくれた人もいましたが、みんなお断りしました。今は晶文社の人と、主人が昔から親しくしていた本屋さんだけが面倒みてくれています。本屋さんが少しずつ整理しながら売ってくれているんです。
記事には植草甚一氏の整理を手伝っている井光書店の話も紹介されている。
誰か全部まとめて引き取ってくれる人がいれば、散逸しなくて済むし有難いのだが、とても無理でしょう(略) 生かして使ってくれる人を探しています。
残念な気もするが、買い求め使用した本を市場に還元したという意味では、潔い選択なのかもしれない。資料を使いたい人のところへ回っていくはずだからだ。
第4回 持ち主を亡くした本はどこへ行くのか
2012年9月12日
posted by 西牟田靖
posted by 西牟田靖
0 件のコメント:
コメントを投稿